大半の人がアドラー心理学を知ったきっかけは、
「嫌われる勇気」を読んだ事だろう。
私もそうである。
「嫌われる勇気」は面白い。
青年が哲人の元を訪れて、
二人で議論するという形式で物語が描かれる。
青臭い青年と、言葉巧みにアドラー心理学を語ってくれる哲人。
アドラー心理学という内容自体がもちろん面白いのだが、
この物語形式が、「嫌われる勇気」の非常に良いところである。
しかし、ただ読んだだけでは、身につかないというのが
人間というものである。
アドラー心理学を学び理解を深めて実践するために、
今日も記事に書き起こしていきたい。
今日は「全ての悩みは対人関係である。」について。
嫌われる勇気
著者:岸見 一郎、古賀 史健
全ての悩みは対人関係
![](https://kanazawa-log.com/wp-content/uploads/2022/11/kenny-eliason-2RRq1BHPq4E-unsplash-1024x683.jpg)
「全ての悩みは対人関係である。」
かつて、嫌われる勇気を一読した際に、最も印象に残った言葉だ。
もしこの宇宙に自分一人しか存在しなかったら、悩みというものは存在しない、という考え方である。
考えてみれば、確かに、全ての悩みは対人関係の悩みである。と言い切ってしまって良いのかもしれない。
例えば、
「スポーツができない」という悩み。
これは、
スポーツができない
↓
他の人より劣っていて悔しい。あるいは、劣っていると思われたり馬鹿にされるのが嫌だ。
↓
他の人との優劣という対人関係の悩み。
ということで、対人関係の悩みと捉えることができる。
「仕事が面白くない」という悩み。
これは、
「仕事が面白くない。」
の要素を考えてみる。
上司に怒られるから面白くない。→対人関係の悩み
他の人の仕事と比べて面白くない→他人との比較なので対人関係の悩み
仕事内容自体が面白いと感じない→対人関係?もし宇宙に自分一人だったら確かに悩んでないかもしれないけど。これは対人関係ではない気もする。
「金が無くて生活できない」
これも割りと実践的な悩みというか、対人関係だけではない気もする。。
とにかく、もし宇宙に自分一人しか存在しないとしたら、
「仕事が面白くない」とか「金が無くて生活できない」とか、悩まないぜ、ってことかな。
劣等感と劣等コンプレックス
![](https://kanazawa-log.com/wp-content/uploads/2022/11/lucas-santos-MiSPnHknw4w-unsplash-1024x683.jpg)
そして、対人関係の悩みを考える際に、
「劣等感」と「劣等コンプレックス」という概念が出てくる。
「劣等感」とは、自分の今の能力や技能が、目標や理想に対して到達していない、
劣っていると感じることである。
それに対して「劣等コンプレックス」とは、
劣等感を言い訳に、できないことを容認して、努力しないことである。
人間誰しも、もっと良くなりたい、もっと素晴らしくなりたい、という
「優越性の追求」という気持ちがある。
それに対して、自分の能力や技能が足りていないと、
「劣等感」を感じる。それは健全なことである。
しかし、例えば、
「学歴が無いから仕事できない」
「両親が離婚しているから結婚できない」
「貧乏な家庭に育ったから金持ちになれない」
などは、全て劣等感をやらない言い訳にしており、「劣等コンプレックス」に該当する。
「劣等感」は持ってていいけど、
「劣等コンプレックス」は自分の人生からなくしていきましょう、という話。
安直な優越性の追求/普通であること
「安直な優越性の追求」とは。
特別でありたいという気持ちが強い人が、
まっとうなやり方で特別な結果が出せなかった際に、
簡単で安直な手段で特別であろうとすることである。
例えば、学業やスポーツで特別優れた成績を出せないので、
見た目を派手にして、遅刻や素行不良で目立つ、といった行為である。
これ、自分も思い当たることが多々ある。
「普通であること」の勇気を持ちましょう、という話。
今日はここまで。
アドラー心理学、まだまだこれから理解を深めて、実践していくぜ。
By バナナ夫
嫌われる勇気
著者:岸見 一郎、古賀 史健
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